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(C) Universal Pictures
ジェイソン・ボーン監督:ポール・グリーングラス
脚本:ポール・グリーングラス クリストファー・ラウズ
キャラクター原案:ロバート・ラドラム
製作:フランク・マーシャル ジェフリー・ワイナー ポール・グリーングラス マット・デイモン グレゴリー・グッドマン ベン・スミス
出演:マット・デイモン ジュリア・スタイルズ アリシア・ヴィキャンデル ヴォンサン・カッセル トミー・リー・ジョーンズ
記者の見どころ
CGに頼らない骨太アクションと、孤独に戦うボーンの姿に世界中が熱狂した『ボーン』シリーズ。本作『ジェイソン・ボーン』は、そんな伝説的作品の記念すべき続編だ。川に飛び込み消息不明となったボーンが、ついに私たちの前に帰ってきた!!
過去3作(『ボーン・アイデンティティ』『ボーン・スプレマシー』『ボーン・アルティメイタム』)の映像がボーンの脳にフラッシュバックするところから作品が始まる。その裏ではニッキーが秘密裏にスパイ活動をし、序盤は彼女にフォーカスされたシーンが続く。序盤からスピーディな展開が続いたかと思うと、中盤に差し掛かるあたりでシリーズの根幹を揺るがす事件が起こる。“〈新章〉始動”とうたっているように、この作品を過去作のコピーではなくシリーズの最新形にしようという製作陣の工夫と本気が伺えた。
高速カッティング(カット割り)も健在で、気を抜くと置いてけぼりをくらいそうなほどのハイテンポのアクションシーンには「ボーンが帰ってきた」と安心した。終盤にはカーチェイスや素手での肉弾戦が最高の見せ場になっていて、間違いなく今年一番の“本物”アクションだ。
作中で何度か出てくる“スノーデンの悪夢”とは、CIAの元諜報員が組織の悪行(違法なスパイ活動)をマスコミに暴露した事件を指す。過去作のファンなら間違いなく興奮でき、過去作を知らない方も楽しめる作品だ。伝説の〈新章〉が、9年の時を経て始動する。
Text by EISUKE